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映画『けいおん!』シンポジウム、レポートまとめ

2012.09.09

650 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 02:18:08.59 ID:kypdaDQw0

けいおん「男なんかいらない」シンポジウム
・「あのイギリスの旅ってなんだったんだろう」っていうことを思った、
不思議な感じの終わり方をする映画である。(司会)
・日常系萌えアニメと呼ばれているが、けいおんは密度が高い。
・けいおんと性別影響を考える。
・まず、マンガの歴史的には70年代に、男と男の関係、女と女の関係、女装男子、男装女子
といったものが一斉に描かれたが、その後は違って、男装の少女が目立った。
それが90年代から、00年代半ばにかけて女装少年、女同士の話がでてきた。
・男性的な価値観と女性的な価値観というものがあって、けいおんなどの最近のマンガでは、
女性的なものへの男の子の注目がある。

・70年代から始まる男装少女ものの特徴としては、『ベルサイユのばら』や『リボンの騎士』に代表
されるようなものがメインである。
そしてそれらは悪露こと愛し合うと男装が解けるという特徴があったのだが、
90年代の『少女革命ウテナ』のころから少しずつ転換していき(女と女の関係)、
『花ざかりの君たちへ』、『桜蘭高校ホスト部』などのように、「逆ハーレム」のための男装となる。
そしてそれに付随するように(?)、『うそつきリリィ』、『オトメン』などの女装少年が少女漫画で描かれる。
・80年代末までは、男×男のマンガは百花繚乱に描かれたが、女×女というものは暗い話になりがち
であった。そこには、「女性である」ということが即ち「現実を呼び込む」という理由があったからである。

・「男に選ばれなければ無だ」という価値観が強く、それはレズビアン差別にもつながった。
それは女が男なしで生きることは罪であり、また男なしで生きられる女性=「あいつはレズビアンだ」と言われる。
・そんなわけで、従来女×女というのは暗いものが多かったが、90年代に「明るいレズビアン」が描かれる
ようになる。『セーラームーン』のウラヌスとネプチューンみたいなのが典型で、
そこには「女性であることの肯定」がある。男女雇用機会均等法などが整備されたのもこのころ。

・80年代終わりから、それまでは女二人が男を奪い合う、という構図が、女二人が同じ一人の男に恋をしている
のだが、その女二人が強調しあう、というような構図が見られるようになる。
それまでの少女漫画のベタなパターンは「私の方が大事」を確認するというものであった。自分の恋人が他の
女といた時に、「なんで浮気するの?」「俺はお前の方が大事だ」となってその別の女に打ち勝つというようなもの。
それに対して、80年代後半のものからは、そのようなシチュエーションにおいては、浮気相手の女が泣いている
というよな状況にあって、「私にもこの女にしたことと同じことをするだろう」となって、「男に幻滅する」というような
感じになる。例えば『NANA』とかがそうで、お互い(女同士)のことを非常に大事にしあう。

・男性に関しては90年代末ぐらいから、つまり女性から10年遅れて女装少年がクローズアップされる(おとボク、はぴねす!等)
女装というのは女の子たちの間に入る、というためのものであり、これはかつて男装女子がかつて男の領域に入るために男装をしていた
構図に似ている。
・これにより、男性誌と女性誌の両方で女×女の間柄、というのが描かれるようになる。『ゆるゆり』などの「プレ」百合・レズビアン作品など。
男性側の変化と、女性側の女性であることの肯定、というものが同時に起こっている
・『百合姉妹』や『百合姫』といった雑誌が出てきて、BLという言葉に対して、GLという言葉が作られ、使われてるようになった。
・チーム男子(スポーツマンガとか)とかチーム女子といったものを扱ったものがあるが、チーム男子は基本的に女性の視線によって
描かれるが、チーム女子というものには男の視線だけでなく、女性同士による肯定がある。

・マンガの描かれ方としてBLのように「性描写」が始めはあったが、それはやがて性よりも感情の機微を書くようになり、
そしてそれはさらに日常系に到達する 「プレレズビアン系」としての『ゆるゆり』など

・これまでの日本人は上昇志向であったのだが、ある程度成長の限界が見えてきて、作品にも上昇志向のベクトルをもったもの
ではなく、平常的なベクトルを作品に求めるようになり。それはつまり、「なんでもない日常の輝き」の凝縮で、それのさいたるものが、「けいおん」

ここまでで7/20です






710 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 03:52:06.78 ID:kypdaDQw0

須川先生の話
・アニメについて、「男性の不可視」とオーディエンスの受容をテーマにする。
・アニメ史として66年以降の魔法少女もの、95年以降のポスト・エヴァ、2010年以降の日常系(空気系)という大きな流れがある。
アニメは最初期には「少年」が主人公であったが、『レインボー戦隊ロビン』が登場して少し変わる。そして『魔法使いサリー』が登場するのだが、
このころの魔法少女がその力を使うのは、日常のトラブルの解決が「原則」であった。そしてそれが自分の成長につながる、というものであった。
・「ガール・パワー」ということばが90年代アメリカのパンクから起こる。これはフェミニズムにも関連したことで、
それまで「二級市民」として下に見られていた女の子のためのエンパワメントである。
・魔法少女ものでは、男の子向けの戦闘アニメと同じように「世界・地球平和」のために戦うものでも、
それと同レベルで日常世界が存在するということが大きな違いとしてある。
・90年代後半から00年代にかけては、ポストモダニズムの用語で"have it all"「すべてを持つ」という言葉があるのだが、
TVドラマなどで典型な「恋愛」も「仕事(?)」も両方頑張る、という女性が登場する。日本ではヒットしなかった作品で「バフィー」という作品があるのだが、
その主人公の女子高校生バフィーはヴァンパイアと戦う強い女性なのだが、それと同時にファッショナブルで恋に悩むというごく普通の女子高校生としての一面もえがかれ、大変な人気を博した。
・以上に見られるように、男性向けの「戦闘もの」で「戦闘して勝つ」ということに重点が置かれるのとはまったく違うのである。
・エヴァ以降は「男性性の維持の不可能性」がテーマになる。また、これは『機動戦士ガンダム』からも少しずつえがかれ始めている。
「戦うことの拒否」がエヴァでは描かれる。ガンダムでは「やっぱり男の子でしょ」ということで戦いに行くが、エヴァではそれすらもいやだと拒否をする。
・仮面ライダーで「身近な人は守れる」とか、『海賊戦隊』で俺たちは地球のためになんかやらない、仲間たちのために戦うというセリフが見られるが、
エヴァ以降はつまり「世界」や「正義」が確立できなくなったということがいえる。
・そして出てきたのがセカイ系である。『最終兵器彼女』や『ほしのこえ』などが代表的で、少年は少女を待つばかりであり、男性性を維持できなくなっていってる。
・そして出てくるのが日常系。これには敵もなく、異性愛のトラウマもなく、閉じられているが優しい世界である。
・唯がスッポンモドキに話しかけているシーンや階段の手すりなど、『けいおん』ではうさぎとカメがシンボリックに描かれているのだが、これは「自分のペースでいい」というポジティブなメッセージを発している。
・日常系のキャラクターにはイノセントなイメージ、一種アニマルセラピー的な効果があり、そこにはジェンダーの消失があるのではないか。
・「聖地巡礼」がオタクの間ではやっているが、『らき☆すた』の巡礼者は男性の比率が圧倒的なのだが、『けいおん』に関しては女性も多くみられる。

広瀬氏
・空気系アニメ→男性の性的想像力に大きくかかわるもである。
・じょしらくでは男性不在に対する皮肉的なキャッチコピーが使われている。
・宇野という人が、恋愛とは男性のアイデンティティ、ロマンチックな欲望のために女性を所有しようとするためのものであり、日常系ではマッチョなロマンチシズムが否定されている。
・氷川竜介はギャルゲーがアニメ化された際、主人公の男性キャラクターが批判を受けるということがあったのだが、それはその主人公が単に俺の嫁を奪う輩としか映らないからであり、そして男性が排除されているといっている。
・しかし、日常系というものをそこまで単純化していいのか、という疑問があり、「日常系」という定義への揺さぶりをかけたい。
・「けいおん」おいて唯は入学当初、「変わらねばならない」という強迫観念があったり、澪が文化祭での失敗を引きずったりなど、コンフリクトはしっかりと描かれていることがわかる。
・「物語」という言葉を自明視しすぎているのではないか?
・「物語」とはつまり「古典的な物語」のことである(司会)。
・「男性の視線」が配乗されているというがそんなことはなくて、それはさわ子先生として位置づけられている。男性オタクの視線がキャラクターの中に代用されている。







712 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 03:56:09.14 ID:kypdaDQw0

『けいおん』と男性不在について
・『けいおん』は裾野が広い。『あずまんが大王』(男性向け日常系)の系譜ではあるが、それが『よつばと』にいたるまでの中間に位置するのではないか。
・『けいおん』には丁寧さがあるのが、他の萌えアニメと違うところで、このディティールの細かさが女性監督のなせるわざである。
・『けいおん』の放課後ティータイムは本当に稀有な状態にある。(高級な紅茶、菓子、食器類、別荘等)
・「酒・食事・お茶」のそれぞれを一緒にする間柄というのはどれも違って、お茶を一緒にするというのは微妙な間柄である。
吉本ばななの作品でそれが「普通に見える日常を必死に取り戻す」というテーマでこの一緒にお茶をするということがよく書かれる。
・『けいおん』では「時間の経過」こそが大事にされている。「有限な日常」
日が暮れる、「あと少し」のロンドンの時計、文化最後にみんなでやれるのがもうないと気付いて泣く場面など。
・ロングミドルのショットが多い。普通の萌えアニメはバストアップや目のアップが多くなるのがふつう
・設定の中からではなく、日常の中からキャラクターが浮かび上がるという点がいい。これも丁寧さによりなりたつ
・「音楽」という要素もヒットした要因として実は多いのではないか。ガールズバンドの良さ(バフィー的な)がよくあらわれている。
普通、オタクと「音楽」などといったサブカルチャーは相性が悪い。
・キャラクターが性的に対象化されていない、というのも女性に支持されるポイントなのではないか。
・『けいおん』が女性からの指示されていることを考えると、男性は異性愛を異化することができていない。
『男子高校生の日常』でも、「モテない…」といったことが大きなテーマとなっている。また、異性愛を異化した男性というのはBLで描かれている。
昔あった「男に受け入れられなければ女は無だ」という観念が逆に「女に受け入れられなければ男は無だ」という感じになってきており、
かつての女性の経験を男性がいましている。
・男性作家(かきふらい)から女性監督(山田)を経て変わった点としては、丁寧な日常のディティールの書き込みがあり、これにより裾野が広がったといえる。
・澪のスーツケースがない、という話は日常系の特徴をよく表している(うろおぼえ)。
普通の人が考える物語というのは、下着がない、服がない、買いに行かなきゃ、といったようなものだが、日常系においては「あった、よかった」と、それだけで話が成り立つ。
・「映像」は「マンガ」の遅れる。
・梓の「わたしそんなんじゃありません」についてと、レズビアンの記号を与えられるという恐怖について。
欧米の厳格なキリスト教の地域では、女子同士で手をつなぐといったことですら、レズビアンであるという記号が与えられることがある。
あの梓の態度には同性愛に対するフォビアが感じられ、旧来の価値観に縛られているという違和感があった。
・「おおかみこども」のガチガチのジェンダーほどではないが、違和感を感じた(司会)。
・キャラクターの消費について「忍者」の衣装を着せようとして、ロンドンでおっさんが反応していたが、
それは旧来のオリエンタリズムに基づいていて、今の若者たちにとっての日本の文化とは、HTTのメンバーがそうしたように、「制服」とかっていったものなのである。
・「ああいった高校時代があったらいいな」(須川)
・「日常的」なものと上昇していけない社会。
・男性が女性の後を追っている。
・裾野の広さが多くの人を惹きつける。

メモとメモの間を思い出しながら文にしてるので微妙な所が何個もあります
最後らの自由なディスカッションのところとかもいまいち話題が飛びまくってメモが追い付いていない。
あと、広瀬氏の話は共感できないところ、よくわからないところ、早口で理解できてないところが重なってしまっています。
長文すいまんでした。






731 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 04:58:56.35 ID:+W4ZwXPl0

>>712
内容気になってたから助かった。
ありがとう!そしてまじおつです






716 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 04:03:22.46 ID:Mam76p8p0

>>710
>>712
マジで乙乙乙
かなり興味深い内容だったんだね
同性愛に対するフォビアワロタwww






719 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 04:07:09.40 ID:KLYd+jW20

>>710>>712
ありがとう。興味深いね。
広瀬さんの考えてることは俺とかなり近い感じがする。






733 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2012/09/09(日) 05:03:51.80 ID:kSb04/LD0

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http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1347103503/


          

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Comment

  1. 名前:名無しさん 投稿日:2012/09/09 15:21
    これまで日常系だの排除性がどうだの
    ドヤ顔で大言撒き散らしてたバカ評論屋()より
    遙かにまともで鋭い洞察・評論だと思う
    お題目で引いてしまっていたが、行っとけばよかったわ・・・


  2. 名前:名無しさん 投稿日:2012/09/09 16:13
    相変わらず考察があさっての方向を向いている・・・
    「評論家」ですらこれかよ


  3. 名前:名無しさん@ニュース2ちゃん 投稿日:2012/09/09 16:30
    男いたらドロドロするだろうが。
    どうしても恋愛感情を入れそうになるからね。
    ほのぼのするなら女性に統一した方が楽。それだけだろ?


  4. 名前:名無しさん 投稿日:2012/09/09 17:34
    映画のガチにゃんはただのギャグだろw
    男女うんぬんの話はアレだが作品論は結構面白いね
    特に 
    ・『けいおん』では「時間の経過」こそが大事にされている。「有限な日常」
    ・設定の中からではなく、日常の中からキャラクターが浮かび上がるという点がいい。これも丁寧さによりなりたつ
    これは完全に同意

    ※3
    もともと原作は男性向けのほのぼの4コマ雑誌だからそうだろうな


  5. 名前:名無しさん@ニュース2ちゃん 投稿日:2012/09/09 22:48
    バカじゃねえの?
    全てギャグだろうが
    アニメに高尚なものを求めるなつーの


  6. 名前:放課後名無しタイム 投稿日:2012/09/10 00:40
    すげぇ細かくよくメモったなww
    けいおんは何か不思議な魅力があるんだよなぁ


  7. 名前:放課後名無しタイム 投稿日:2012/09/10 06:18
    書籍出たら買うかもです


  8. 名前:放課後名無しタイム 投稿日:2012/09/10 10:52
    評論w
    文学作品の誰が何を持っての心情とか、勝手に捏造している無能教師のようだなw。

    本当に価値のない人種だわ。


  9. 名前:放課後名無しタイム 投稿日:2012/09/10 18:47
    内容を批判するならまだしも論ずることを批判するなんて馬鹿の極みだぞ


  10. 名前:名無しさん 投稿日:2012/09/10 22:03
    おお取り上げられてる
    大手アフィブログがスルーする中唯一の良心ですたい


  11. 名前:放課後名無し 投稿日:2012/09/11 15:45
    うーん、なんというか昔セーラムーンがフェミニズム的に利用されたのと同じような文脈で
    けいおんがレズビアンフェミニズム的なアプローチをされてるのかなぁ、といった感想
    批評は時として胡散臭い社会学的なものと密接になってしまうのが怖いところ


  12. 名前:放課後名無しタイム 投稿日:2012/09/13 04:50

    これどんな感じだったのか知りたかったんだ


  13. 名前:- 投稿日:2013/06/02 18:12
    このコメントは管理者の承認待ちです


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